NAISYOU
LINER NOTES
オフで出した本の解説もといネタバレ。本がお手元にある方向けです。
[愛はIより出でてIより愛し](07/23/2022)
■タイトル
・由来は「青は藍より出でて藍より青し」
弟子が師匠の学識や技量を越えることだが…
語感を優先しているので意味はガン無視。
■冒頭
・WEB再録に繋げるための取って付けた。ナデシコ映画オマージュ。
・アラスカに行く話自体については後述。
・(想定)羽田空港とかわからねーもん描かすな!と半ギレした。
■曖昧味昧
・昔所ジョージ御大著書に載っていた創作四字熟語より。
自分さえ曖昧な味(気持ち)は1/3の純情な感情であり、
アイラブユーさえ言えないマイホーム。
・カビちゃんなんでも食うから出したのは建前。サブリミナル推し。
・時系列はMDM前あたりイメージで
まだ寮じゃないはず…アパートは大分テキトー。
・友人に見せたところ、帰宅早くね?と言われた21:19。
普通に帰宅できるだろ…。
・もっとこだわりのロケ弁にしたかった…
オーベルジーヌのカレーはマジでめちゃくちゃ美味い。
■アイズオンミー
・フェイウォンのあれ。相手を見てるようで、見えてない、すれ違い。
・「あの時」はハッピーエンド包丁燐音さもなくば肉じゃが回。
・時系列だとMDMの直後くらい。寮には入ってる。
・燐音とニキに付きまとうキーワード「結婚」にちなんで
紫陽花と教会を背景にする予定だったが、労力と時期の矛盾で断念。
・シャワールームに閉じ込めれば、取れ高上がると思ったが
作画コスト面で大幅に省略。全体の完成度を優先したの…。
・ニキはその場でヤッてもよし、人生捧げてもよしという
(軽いのに重い)覚悟だけど、燐音の貞操観念のがこじらせている。
拗らせ天城燐音については別の形でどうにかした。
■IDENTITY
・自我、エゴ、自分を形成する要素。ニキにとっては「料理人」。
・料理は一種の表現や創作でもあり、自己や他者との戦い。
色んな要因で才能がありながら自ら埋もれるようとしたニキ。
・「汝与えよ〜(略)」
天城燐音の知能は高い。
頭の悪い作者なりに頭良さげな言葉を吐かせた。
かつて自分の食事を差し出してくれたことへの感謝と
欲しいものは自分から獲りに行けというアドバイス。
・ニキはアイドルとして緊張しなくても、
料理人として流石に緊張してそうだなと。
その緊張を解せるのは(この時点では)やはり燐音だけだったと思う。
・あれこれ出るために色々変装していたらしいので、
あくまでメガネ+短髪は変装のバリエーションの1つということで。
構造はアクタージュのカムパネルラ夜凪オマージュ。
■SIGN
・合図、アイズ(昔I'sって漫画があってぇ…)で語呂合わせ。
HLからアイドル椎名ニキは真に始まりだしたなら。
・HiMERUとこはくたん。章表紙にも唯一みんないる。
クレビはやはり4人(+要で5人?)でないと。
顔は見えずとも章表紙では一番好きな仕上がり。
保護者なのでちらほらいる。
他者の介入は必要ないけどメルメルとこはくちゃんは別。
クレビを語る時は4人でなきゃね…そうだろケンチン。
・時系列、当初は一章のMDMライブ終わりだったが
精査していったらHLで収まった。めでたしめでたし。
・なんでタクらず背負っているのかというと
FF8でスコールがリノアを背負ってブツブツ言いながら
エスタに行くシーンが好きだから。
■i my me mine
・アイマイミイマイン…曖昧味昧の語源。
ぼくは、ぼくの、ぼくに、ぼくのもの。
・遡ること…!!リリース初年度の7月あたりに
プロットまで出来かけていたのだが…
HLでニキが燐音を拾った当時の心境が判明したことで
話の前提がひっくり返り心砕けて筆を折った。
…2年経て、灰から取り出した話。
つまりこの本、制作に2年かかっている。
・当初はギロッポンでシースー食って飲み過ぎて嘔吐する燐音
になるはずだった。ならなかった。
実際何をしていたのかはもう知らない。
・アイデンティティが出てこない中卒だがドイツ料理は出る。
・四字熟語をどうするか最後まで悩んだけど
テーマが「アイ」なので一蓮托生→相思相愛がしっくり来た。
この言葉は絶対…嘘じゃない…。ただ解釈はお好みで。
■あいことば
・webから回収するにあたり気持ち手直ししている。
・アラスカに行く頃には自我というか自分の社会的立ち位置や価値が
ニキ自身に芽生えたんじゃないかなと。
もしかしたらついでに海外の両親と会ってるかもしれない。
燐音はニキがやりたいと願うことは否定しないから、
迷ってたら背中を押すはず。仮に帰ってこなくても。
でも今はクレビがいるから、みんなで追いかける。
・ニキの場合「燐音くんのばか=大好き」。あんたって本当バカァ!
同じ要領で「腹へった=愛してる」となる。つまり愛の言葉。
・居場所→安心できる場所→心が落ち着く→寝る場所→家→帰る場所
→燐音…みたいな連想ゲーム。
腹減ったは「おかえり」も「ただいま」も含んでいる。
こじつけじゃあないよ。
・伏線というかキーワードが収束した話になっている、はず。
■総括
・愛は自分の内から自然に出てきて
自分よりも優先してしまう、そんなニュアンス。
「あい」は同音異義が沢山。この音とまれ!でも言ってた…。
オタク、キーワードがリフレインする話好きなので…
赤兎馬カンフーに勝つ!とにかく韻を踏もうとする。
・あくまで私の解釈した燐音とニキは、
お互いを自己犠牲する献身が染みつきすぎて、恋を越して愛に見える。
にも関わらず一歩踏み出さないからもどかしい。(少女漫画かよ…)
・クレビの何も諦めなくていいスタンスはとても良い。
その言葉をニキが発したことに内面の変化と成長を感じたアリアドネ。
(燐音も幾分か他者を頼るようになり)自己犠牲というか諦観をやめた
ターニングポイント:HLの補完をした次第。
・ハッピーエンドの心中駆け落ちENDもおいしいのだけど!
彼らには互いに自分達のああしたいこうしたいを
ちゃんとバンバン言い合って殴り合いながらも手を引き合い
背中を押し合い肩組み寄りかかりつつ試行錯誤を繰り返して欲しい。
燐音とニキに関しては夜明けの腐女子です。
■蛇足
・燐ニキと思って描いちゃいるが、どうしたって
BLムーブが天城ルールに縛られるせいでニキからになりがち。
・拙宅の燐⇄ニキはメビウスの輪は仕様です。